大阪といえば、「粉もの文化」ですが、実は「焼き物文化」もすごいんです。
今回は歴史的な大阪の焼き物から、新しい焼き物文化、陶器市、そして、陶芸体験ができるスポットなどをご紹介します!
古い・・・かなり古い。大阪には古墳時代の窯の跡がある!
大阪府南部の丘陵地帯、堺市、和泉市、岸和田市、大阪狭山市に分布する多数の窯の跡、それが陶邑窯跡群(すえむらようせきぐん/すえむらかまあとぐん)です。
これらの窯では、古墳時代(3世紀中頃 から7世紀頃)から平安時代(西暦794年~1185年)にかけて、須恵器(すえき)と呼ばれる青灰色で硬い陶質の土器がつくられていました。
愛知県名古屋市を中心とする「猿投窯跡群」、愛知県田原市を中心とする「渥美窯跡群」と共に、日本三大古窯(こよう)のひとつに数えられています。
陶邑窯跡群の出土品は堺市博物館で見ることができます。
堺市博物館の基本情報
- 公式HP:http://www.city.sakai.lg.jp/kanko/hakubutsukan/index.html
- 住所:〒590-0802 大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2 大仙公園内
- TEL:072-245-0070(堺市公園協会)
最新の陶文化「難波津焼(なにわづやき)」

難波津焼(なにわづやき)は大阪港の開発をきっかけに平成になってから生まれた新しい陶文化です。
大阪港の開発によって大量に出た海底粘土を生かし、釉薬には淀川河口付近の沈殿土や葦の灰などから精製調合したものも使っています。
難波津焼には、かつて陶邑窯跡群で盛んにおこなわれていた作陶の文化を、長い時を経て、今の時代に再興したいという願いも込められています。
難波津焼については舞洲陶芸館(まいしまとうげいかん)で詳しく知ることができます。
舞洲陶芸館の基本情報
- 公式HP:https://maishima.com/
- 住所:〒554-0042 大阪市此花区北港緑地2丁目2-98
- TEL:06-6463-7282
- FAX:06-6463-7283
タイミングが合えば、ラッキー!大阪で開催される陶器市
大阪では毎年開かれる陶器市があります。
開催期間などをチェックしてみましょう!
大阪せともの祭
大阪・本町の「坐摩(いかすり)神社」で7月21日~23日、「坐摩神社夏祭」と同時開催される「大阪せともの祭」。大阪市指定無形民俗文化財にもなっています。
この地に多くの瀬戸物問屋が軒を連ねていまた江戸時代、夏になると見本の品などをまちの人々に格安で売り出していた、その名残だそうです。現在はビジネス街ですが、大正の頃までは瀬戸物の問屋街として栄えていた、その歴史に思いをはせてみるのもいいかもしれませんね。
大阪の老舗の瀬戸物屋さんによる瀬戸物市をはじめ、陶芸体験教室や河内風鈴の展示販売もあります。
- 公式HP:http://www.toziki-osaka.jp/index1.html(大阪府陶磁器商業協同組合「大阪せともの祭」)
坐摩神社の基本情報
- 公式HP:http://www.ikasuri.or.jp/
- 住所:〒541-0056 大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺3号
- TEL:06-6251-4792
全国大陶器市
大阪・吹田市の万博公園で「万博公園 桜まつり」の頃に開催される「全国大陶器市」。2019年は3月27日から4月8日に開催されました。
益子焼、有田焼、伊万里焼など日本各地の有名な焼き物が集まり、見ごたえ十分です。
- 公式HP:http://dai-toukiichi.com/(全国大陶器市振興組合)
万博記念公園
- 〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園1−1
実際にやってみよう!大阪で陶芸体験できる教室は?
大阪市立クラフトパーク
「日本で唯一の総合工芸施設」をうたう、大阪市立クラフトパーク。木工、染色、織物、金工、吹きガラスなどさまざまな工芸について知ることができます。
約2時間半の一日体験教室で陶芸を体験することも可能。時期・イベントによって体験内容が変化します。子供向けのイベントも。
要予約なので、あらかじめHPをチェックしておいた方がよさそうです。
基本情報
- 公式HP:http://craftpark.net/index.html
- 住所:〒547-0012 大阪市平野区長吉六反1-8-44
- TEL:06-4302-9210
舞洲陶芸館(まいしまとうげいかん)
すでに紹介した、難波津焼の中心的施設、舞洲陶芸館。電動ろくろ、手びねり、絵付けに加えて、焼かない粘土を使ったフィギュア作り体験や、気軽なクラフト体験も用意されています。
電動ろくろ体験、手びねり体験、絵付け体験は約90分です。
カフェやショップも併設されていて、のんびりと過ごせそうな施設です。
体験教室は予約制ですが、当日の予約も受け付けています。
基本情報
- 公式HP:https://maishima.com/
- 住所:〒554-0042 大阪市此花区北港緑地2丁目2-98
- TEL:06-6463-7282
- FAX:06-6463-7283
ゆう工房
大阪の梅田・南堀江・枚方公園にある教室、ゆう工房。大阪以外にも全国各地に教室があります。
ガラス工芸や銀細工などさまざまなコースがある、工芸の総合的な教室です。
陶芸の体験は
- 「陶芸体験コース」:①豆皿1客・②ネコの箸置き2つ・③ミニオブジェ1つのいずれかを作れる。
- 「銘々板皿作りコース」:銘々皿1枚を作れる。
- 「手びねりコース」:①お茶碗・②お湯のみ・③フリーカップ・④小皿・⑤小鉢の中からいずれかを作れる。
- 「電動ろくろコース」
- 「オブジェコース」:動物などのオブジェを作れる。
- 「絵付けコース」:茶碗などの絵付けを体験できる。
- 「コレ作りたいレッスン」:上記のなかで好きなものを作ることができる。
の6つのコースから選ぶことができます。
ゆう工房の店舗情報
大阪 梅田 陶芸教室・Cafeゆう
- 住所:〒530-0012 大阪市北区芝田 1-10-3 野本大阪梅田ビル1~4F
- TEL:06-6377-6777
大阪 南堀江 陶芸教室
- 住所:〒550-0015大阪市西区南堀江1-4-10 リバーウエストビル4F
- TEL:06-6533-2277
大阪 枚方公園 陶芸教室
- 住所:〒573-0058大阪府枚方市伊加賀東町4-1 パルクビル3F
- TEL:072-846-4824
九里房(くりぼう)
梅田駅から徒歩5分と、アクセス抜群の立地にある九里房。
一日体験コースは、器が3点作れる手びねりのコースと、2点程度好きな器を作れる電動ろくろのコースから選べます。
土は初心者にも扱いやすい白土またはうす赤土。どちらも約二時間の体験です。
基本情報
- 公式HP:http://www.kuri-bo.com/
- 住所:〒530-0015大阪市北区中崎西2-4-12 梅田センタービルB1
- TEL:06-6136-6363
京橋陶芸教室
大阪城のほど近く、大阪市都島区にある京橋陶芸教室。
おためし一日体験コースでは、手びねりでお湯呑み・お茶碗などを作ることができます。
夜9時まで開講しているので、昼間は観光にたっぷり時間を使いたい方にもおススメです。
基本情報
- 公式HP:http://kyobashitougei.jp/
- 住所:〒534-0026 大阪市都島区都島区網島町8−28 かたまち印刷ビル 2F
- TELとFAX:06-4800-0696
陶芸教室 堀越陶房
あべのハルカスから徒歩5分のところにある堀越陶房。
手びねり、タタラ、電動ろくろの三つの技法の中から好きなつくり方を選ぶことができます。
マグカップなどの定番の作品から、シーサーづくり、変わり種では光る泥団子作りと内容が多彩なのも大きな魅力。
当日予約も可能です。
基本情報
- 公式HP:http://www.horikoshi-tobo.com/
- 住所:〒543-0056 大阪市天王寺区堀越町10-13 堀越陶房ビル
- TEL:06-6779-1951
趣味工房 土
市営地下鉄谷町線「文の里(ふみのさと)駅」から徒歩約6分の所にある、趣味工房 土。
文の里駅周辺は、学校などが多く、落ち着いた雰囲気の街並みで、「ザ・観光地」とは違った、大阪の日常を垣間見られる地域です。
こちらの工房では、電動ろくろを使った、約二時間の体験が可能。土には井戸水を使用しています。コーヒーのサービスなど、さりげない心遣いが感じられる工房です。
基本情報
- 公式HP:http://syumituti.web.fc2.com/info.html
- 住所:〒545-0004大阪府大阪市阿倍野区文の里1-3-15
- TEL:06-6624-0105
ルームルームとうげいきょうしつ
四ツ橋・南堀江にある陶芸教室、ルームルームとうげいきょうしつ。おしゃれなカフェなども多いエリアです。
手びねりで自由に2~3個の作品を制作できる「たっぷり一日体験」の他に、1時間~1時間半程度で素焼きのマグカップ・御飯茶碗などに絵付けできる絵付け体験、素焼きのブローチ型に絵の具で絵付け又は釉薬かけをできるブローチ絵付け体験があります。
夜10時まで教室が開いているので、昼間に予定を沢山入れたい方でも体験可能です。
基本情報
- 公式HP:https://www.room696.com/
- 住所:〒550-0015大阪府大阪市西区南堀江1-12-2 東栄ビル4F
- TEL:06-4390-6965
最後に・・・
今回は大阪の焼き物文化、陶器市、陶芸体験について調べてみました。
大阪には沢山の陶芸教室があることが分かって頂けたと思います。
大阪に観光しにきた際には、是非陶芸をして行ってみてはいかがでしょうか?良いお土産にもなりますよ!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!
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